無気力の原因は、過去の体験?『「やる気が出ない人」の心理学』

本のアウトプット
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なにか目標をやり遂げようとしていても、
途中で挫折した経験ありますよね。

なにか問題が起きたとしても、
誰かが解決してくれるのを待ったりしますよね。

なにかを任されそうになっても、
自分にはできないと諦めたりしますよね。

でも、
それらは本当に
自分の力ではできなかったことでしょうか?

やる気が無かっただけ、出せなかっただけ。
その可能性はありませんか?

本当に実力不足だった。
本当に自分がするべきことではなかった。
そういうこともあるでしょう。

しかし、これらの問題がもし、
やる気が出ないことが原因だったなら。

これからは、同じようにならないよう
自らを選択できるようになりましょう。・・・・・・
かなり自己啓発感がある書き方しちゃいましたが。

今回の本は、

『「やる気が出ない人」の心理学』
加藤諦三著

やる気が出ない人は、
この本を読んで自分を知るというのも
いいかもしれません。

過去の体験が生む無気力

人は経験から学習します。

行動することで良い結果になったのであれば
次に同じようなことがあっても
同様に行動するでしょう。

そして、行動することで悪い結果になった、
あるいは何も変えられなかったのであれば、
次はその行動をとらなくなるでしょう。

つまり、成果がなかった体験をすると
同じ行動する気力、つまり、
やる気が出なくなるのです。

このように
やらなくなる行動が無意味なものであれば
まだマシですが、

もし次に同じようにすれば
問題が解決できるかもしれない行動だったら。

ものごとを解決する能力があるのに、
やる気が出ることはないでしょう。

セリグマンの犬の実験

2つの箱の中に、それぞれ犬が入っています。
そして、箱の中には不快な電流が流れます。

片方の箱にはスイッチがあり、押せば止まる。
もう片方の箱には電流を止める方法はありません。

スイッチがある箱の犬は、やがて自力で電流を止めました。
電流をとめられない箱の犬は、電流を浴び続けました。

その後、
犬を入れる箱を変えます。
どちらも同じ構造の箱ですが、別々に箱に入れます。

今度の箱も電流は流れます。
低い柵を飛び越えることができれば、電流を受けなくなります。

電流を止めた犬は、柵を越えて電流から逃げられました。
しかし、電流を受け続けた犬は、
少し動き回っただけで、箱の隅にうずくまってしまいました。

このように、
過去の困難を乗り越えた経験をしたかどうか、
それによって行動が変わってしまいます。

現代社会の『電流』

犬の実験では電流が使われていました。

この電流と同じようなものが、
現代社会でも流れ続けています。

それは、ストレスです。

犬の実験で、
箱の中の犬は電流を受け続けることで
無気力になってしまいました。

同じように、
人はストレスを受け続けることで
無気力になってしまいます。

さらに厄介なこともあります。

犬の実験で
犬がうずくまる前に少し動き回っていました。

これは、「行動するフリ」をしているのです。

つまり、最初から行動する気がなかったとしても、
行動した「格好」をみせたくて
動いている場合もあるのです。

少しイメージしてみてください。

友人や家族から相談をもちかけられて、
その問題の解決方法を提示してみたものの
「でもなぁ」とか「それじゃダメじゃないかな」と
返されたことはありませんか?

そういう人は、
問題を解決したいのではなく、
問題を解決しようと動いたように
見せかけたいだけなのです。

本当に解決したいなら
試していないことはなんでも試すべきです。

子供の頃からの影響

過去の失敗や経験というのは、
自分が選択した結果からくるものとは限りません。

例えば、子供の頃に受けた親の教育。
教育の仕方によっては、
無気力な人間に成長してしまいます。

具体的に挙げるならば、
同じように話しかけているのに
理由もなく態度が変わる親。

極端な例をあげるなら、
「来なさい」と声をかけられ
近づくと急に突き放す親。

このように矛盾した行動をする親がいると、
子供はどう行動すればいいのか分からず
何もできなくなる人間へと形成されていきます。

他にも、
子供がなにをしても褒めない親、叱る親。
ひたすら無関心な親。
人格を否定する親。

子供を無気力にする親は
多様に存在します。

自分がどうこうする以前に、
無気力を刷り込まれている可能性は
少なからず、あるのです。

現実と向き合い、選択できることを知る

「なら、やる気が出ないのはどうしようもないじゃないか・・・」
と思うかもしれません。

ですが、違います。

結果が得られなかったのは、昔のこと。

それをしっかりと認識し、
今は違う選択ができることを理解するのです。

目の前の問題は、解決できる問題です。
自分が思い込んでいるほど難しいものではないはずです。

そして、問題の解決に成功することができれば、
その成功体験をとおして やる気が出てきます。

一番難しいのは、最初の一歩です。

「自分にはできない」を選択せず、
「自分ならできる」を選択しましょう。

それがポジティブ思考となり、
世界が違ってみえるようになっていくはずです。

(参考:「やる気が出ない人」の心理学/加藤諦三著/PHP研究所)

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