『マザー2』レビュー:不思議で奇妙な世界観の、どの世代でも楽しめるRPG

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ドット絵のゲームは、スーパーファミコン時代のが一番好きと言っても過言ではないかもしれない。
せがるきる です。

アドバンスのドット絵も好きなんですけど、なんでかスーファミのドット絵は温かみを感じるというか、安心感があるんですよね。
なんでそう感じるのかな?
誰かわかります?

ということで(?)今日はこのゲームのレビューを書いていきます。

『MOTHER2 ギーグの逆襲』です。

ゲームの特徴

このゲームは、1994年8月27日にスーパーファミコンで発売されたRPGです。のちに1と2を収録したソフト「MOTHER1+2」がゲームボーイアドバンスでも発売されました。
現在では、WiiUと3DSのバーチャルコンソールで遊ぶこともできます。

主人公が住んでいる街オネットに隕石が落ちた夜、主人公がある奇妙な出会いをしたのをきっかけに、ギーグを倒す冒険へと旅立つことになります。

PSI(サイ)を使って戦う、ドラムロールが特徴的な戦闘

戦闘ではPKファイヤー、PKフリーズといったPSI、つまりは超能力を使って戦います。能力の段階が α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、Ω(オメガ)と表現されるのも他にはあまり見ないですね。

他にもこのゲーム独特のシステムとして、ドラムロールがあります。
だいたいのRPGでは、自分のHP以上のダメージを受けると即戦闘不能になってしまいます。それに対してこのゲームでは、ドラムロールがHP0にむかって減少していき、完全に0になるまでは行動できます。さらに、HPが0になってしまうと戦闘不能になり治療するのが大変になりますが、ドラムロール減少中であれば、HPを1でも回復させるか、戦闘終了させれば戦闘不能扱いにはなりません。
HPが多くなる後半でとてもお世話になる、ユニークなシステムです。

糸井重里が手掛けた、独特な世界観

コピーライターである糸井重里さんがゲームデザインとシナリオを手掛けており、他では見ない世界観が強く目をひきます。
どせいさんが住むサターンバレーを筆頭に、ハッピーハッピー村、ムーンサイド、ランマの国のような一度見たら忘れられない光景があります。

スマブラに登場するキャラの登場元作品

大乱闘スマッシュブラザーズに登場する「ネス」は、この作品から登場したキャラです。マザー2を知らなくてもネスは知ってる、という人はかなり多いでしょう。

ゲームをプレイして

みんなに話しかけたくなるセリフが面白い

町中にはストーリーに関係ないことを話す人は多いですが、それでも全部聞いてまわりたいと思わせるセリフが見事です。「わかる」というものから「えぇ・・・」と言ってしまうものまで、バリエーション豊かな会話が楽しいと感じました。
特にどせいさんは文字のフォントさえも一風かわっていて、気になって仕方がなかったです。ネット上に「どせいさんフォント」というものがあるくらいです。探してみるといいです。ぽえーん。

ちなみに、個人的にとても印象に残っているセリフは、物語冒頭のママの

「イエーイ!
ファイト!
ファ・イ・ト♪

でも せめて 着替えていってらっしゃい。」

これ、盛り上げてからの落差が好きで覚えてます。

次点は「PKサヨナラ」。
トラウマ部門では「ムーンサイドへようこそ」になります。怖い。

え、このゲームってホラーなんですか!?

このゲームって、不思議な体験が半分、怖い体験が半分、な感じなんですよね。ゲーム全体的にグラフィックがポップで恐怖心は和らいでいるんですが、リストアップすると恐怖体験の連続です。

  • 野生動物や人間が襲いかかってくる
  • カルト集団が村を染め上げている
  • お化けに追いかけ回される
  • 街にゾンビが大量にいる
  • 暗闇のなか拉致される
  • ハロー、そしてグッドバイ!
  • 手足や目を奪われる
  • 知り合いがホルマリン漬けにされる
  • フライングマンここに眠る

わりとトラウマになりそうなシーン多いです。

そして、このゲームの、おそらく最大のトラウマポイントは、ラストダンジョン~ラスボス。
もしラスボスを倒して「あまり印象に残らなかった」とか言ってる人がいたら、絶対に未プレイです。いや、プレイしなかったとしても、動画で見るだけでトラウマレベルなので、そもそもマザー2知らない勢ですね。
それくらい、このゲームのラストはヤバいです。悪い意味でも、もちろんいい意味でも。

みんな強い!

世界の命運を託されているだけあって、仲間になるメンバーは強いです。全員強いです。

ちょっとアプナイ超能力が使えるポーラ。
ペンシルロケット無双してしまうジェフ。
変身するわ星を落としちゃうわのプー。
そして、成長性がめちゃ半端ないネス。

後半になるにつれて、想像以上に強くなってしまうパーティは気持ちいいです。攻撃反射で瀕死になるのはご愛嬌。

最後が良すぎて涙が出そう・・・

このゲーム、集めた曲や道中のイベントもかなり良いんですが、なんといっても最後の最後が良いですね!

ネタバレにならないようにぼかしますけど、ラスボス戦でもう駄目か・・・?となってからのアレは胸アツ過ぎて泣きそうになりました。そこから色々あってからのスタッフロール。もう一回冒険に出たくなるような、穏やかながら熱い思いが胸に残りました。

心にSMAAAAAASHな作品でした

このゲームが発売したときのCMで使われていたキャッチコピー。

「大人も子供も、おねーさんも」

このキャッチコピーが表しているとおり、あらゆる世代の人にプレイして欲しいと思う作品でした。

わりとトラウマ作るゲームですが、ホラーゲームが苦手な僕がキャッキャいいながら遊んでたゲームなので、多分そんなに怖い部類には入らないでしょう。多分。
恐れずやってみてほしいと思います。

あ、ラスボスはわりとガチで怖いので注意。
僕の場合、その後の演出等のおかげで深いトラウマにはなりませんでしたが。

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