ほかのVTuberと仲良くなったらコラボ配信をしたくなりますよね。
コラボする方法はいくつかありますが、2021年9月28日に「nizima LIVEを使う」という新たな選択肢が増えました。
今回の記事では、コラボ配信が簡単にできるフェイストラッキングアプリ『nizima LIVE』を紹介するとともに、その性能を検証していきます。
コラボ配信したい人だけでなく、新しいフェイストラッキングアプリを使いたいと考えている人も参考にしてみてください。
nizima LIVEとは
nizima LIVEとは、Live2D社から提供されているフェイストラッキングアプリで、nizimaというサイトでダウンロードできます。
nizima LIVEを利用するにはnizimaアカウントが必要なので、nizimaでアプリをダウンロードするついでにアカウントを取得しておきましょう。
nizima LIVEの大きな特徴としては以下の3点が挙げられます。
- 自在に調整できるパラメータ設定
- iPhoneによる高クオリティなトラッキング
- 短時間なら無料利用が可能
それぞれの詳細を説明していきます。
自在に調整できるパラメータ設定
nizima LIVEではパラメータを細かく設定できます。
パラメータが動く範囲やスムージング(入力感度)、入力の倍率といったパラメータの動き方が調整可能です。
パラメータの線グラフを変形すれば、パラメータの変化量も自由自在。
物理演算も倍率変更などの設定ができるので、パラメータに関して届きにくかったところに手が届くようになります。
iPhoneによる高クオリティなトラッキング
iPhoneに『nizima LIVE TRACKER』というアプリをインストールすれば、iPhoneのカメラを使った高品質なトラッキングが可能です。
Webカメラを使ってもトラッキングはできますが、iPhoneの場合だけ舌や笑顔などの入力が利用できます。
また、iPhoneでのボタン操作でパソコン上のモデルの表情変更やモーションをおこなえる、アクションボタン機能も。
iPhoneを持っているなら、nizima LIVE TRACKERとの連携をぜひ活用したいところですね。
短時間なら無料利用が可能
nizima LIVEは無料プランでも、OBSなどの配信ソフトを使った配信ができます。
無料プランでの連続使用時間は40分で、コラボ機能の接続時間は5分までです。
有料プランを利用する前に無料プランで動作確認ができるので、購入してから後悔する事態は回避できるでしょう。
ちなみに、nizima LIVEを再起動すればくりかえし連続使用ができるので、無料プランでの長時間使用も一応可能です。
コラボ機能の特長
nizima LIVEの特徴として、コラボ配信機能を搭載しているフェイストラッキングアプリである点も挙げられます。
nizima LIVEのコラボ機能が優れている点を3つ見ていきましょう。
- 8人まで同時にコラボできる
- 高画質かつ低遅延
- 各画面で違う配置に変えられる
最大8人のコラボ機能
nizima LIVEでは、最大8人を同時に表示できます。
ここまでの人数が集まることはそこまで多くないかもしれませんが、大人数で集まるコラボ企画を検討しやすくなるでしょう。
高画質かつ低遅延
nizima LIVEでは、あらかじめモデルデータを受け取り、相手から送られるトラッキング情報をもとにモデルを動かす形式です。
そのため、高画質でコラボできるうえに遅延が発生しにくいメリットがあります。
コラボ終了後に送られたモデルデータは自動的に削除されるので、モデルデータが拡散する心配もありません。
それぞれの画面で違う配置も可
共有された画面を利用していないため、それぞれの画面でモデルの配置を変更できます。
たとえば、Aさんの画面では縦ならびに、Bさんの画面では横ならびにする・・・といった画面作りが可能です。
この機能により、それぞれの配信者にあわせたモデルの配置が設定しやすくなるでしょう。
nizima LIVEの注意点
nizima LIVEを使う前に知っておきたい注意点が4つあります。
- nizimaアカウントがないと起動できない
- 日本居住者でないと使用できない
- 商用利用するには有料プランを購入する必要がある
- リリースして間もないため不安定である
nizimaアカウントが必要
nizima LIVEのダウンロード自体は誰でもできますが、アプリを起動するためnizimaで作ったアカウントが必要になります。
ログインしないとnizima LIVEの画面を開くことさえできないので、アカウントを持っていない場合はダウンロード時に作りましょう。
アカウントは無料で作成可能です。
日本居住者のみ使用可
法律等の関係により、日本に住んでいる人だけがnizimaを利用できます。
外国居住者はnizimaアカウントを作れないので、nizima LIVEを起動することもできないといえます。
海外に住んでいる場合は、利用規約を破って利用することのないよう注意してください。
商用利用するには有料プラン必須
nizima LIVEの無料プランでは商用利用が禁じられているため、商用利用する場合は有料プランを購入してください。
有料プランには2つの種類があります。
- nizima LIVE for indie(単月プラン550円、年間プラン5,280円)
- nizima LIVE for business(単月プラン3,300円、年間プラン31,680円)
この2プランに利用できる機能の差はありませんが、年間売上高の額によって購入すべきプランが違います。
1,000万円以上であればindieプランを、それ以上であればbusinessプランを選択しましょう。
なお、2,000万円以上になる場合は運営に問い合わせ、別途で個人契約をしなければなりません。
リリース直後で動作が不安定な部分も
まだリリースして間もないため、これから機能が改善されていく段階です。
リリースしてからの数週間、週ごとにバグ修正や仕様変更のアップデートがおこなわれました。
それでもなお、アイドリングモーションが設定できなかったり、左右のまばたきを同期できなかったりと、改良してほしい問題点はまだ残っているのが現状です。
安定したアプリを使いたいのであれば、しばらく様子を見てから利用を検討するのがよいでしょう。
ほかのコラボ配信方法
ここでは、nizima LIVEを利用しないでコラボ配信をおこなう方法を紹介します。
紹介する方法は3つ。
- Zoomなどのビデオ通話アプリを使う
- VDO Ninja(旧名OBS ninja)を使う
- CollaVを使う
nizima LIVEが利用できない場合や、ほかの方法を試してみたい場合に使ってみてください。
ビデオ通話アプリを使う
Zoomなどのビデオ通話に表示されている画面を、配信ソフトのソースに使う方法です。
OBSなどに付いている仮想カメラ機能を利用すれば、ZoomにVTuberの姿を表示できます。
コラボ相手にVTuberを表示してもらい、こちらのOBSにZoomの画面を表示させましょう。
無料のアプリで実現できるものの、高画質に対応しているビデオ通話アプリでなければキレイに表示できないのが難点。
VDO Ninja
VDO Ninja(旧名OBS ninja)は、OBSの映像をネット上に表示するサービスです。
VDO Ninjaで仮想カメラを選択し、解像度などの設定をすれば、カメラの映像が表示される共有用URLが生成されます。
このURLをOBSのブラウザソースとして追加すれば、コラボ相手の映像を自分のOBSに取り込むことが可能です。
高画質で使い方もシンプルですが、英語で表示されているサイトなので苦手な人にはとっつきにくく感じるかもしれません。
CollaV
CollaVは、ネット上に作られたルームへ入室することでコラボできるサービスです。
インストール不要のブラウザ上で利用できるサービスなので、ルームを作成してIDを共有すればすぐにコラボできます。
無料で使えますが、ルームに入れる人数は2人までとなっています。
参加人数やサーバーがバージョンアップした有料プランが利用できるようになる予定です。
まとめ
ここまで、nizima LIVEの特徴や注意点について説明してきました。
コラボで配信すれば、VTuber同士で交流を深めやすくなります。
これからコラボ配信に挑戦していきたいなら、nizima LIVEを選択肢に入れてみるとよいでしょう。
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