イラストを動かす、ひいてはVTuberを動かすツールの定番となっているLive2D。
しかし、なんとなくLive2Dを知っていても、具体的に何をするソフトなのか知らないということはありませんか?
この記事では、Live2Dで何ができるか、使用例や操作内容についてまとめていきます。
この記事を読めば Live2Dがどんなものなのかがわかります。
Live2Dとは?
Live2Dは、パーツ分けされたイラストの動きを設定するパソコンソフトです。
イラストをそのまま動かせるのが特徴で、もとのイラストの魅力を引き出せます。
では、Live2Dで作ったデータはどういった用途で使うのか?
その用途の一例を紹介します。
VTuberの作成
Live2Dというソフトの存在を、VTuberから知った人も多いのではないでしょうか。
VTuberの2Dキャラクターモデルを作成するために、Live2Dを使うのは一般的です。
なぜかというと、表情トラッキングができるソフトがLive2Dに対応している場合が多いからです。
たとえば、FaceRigはカメラを使って3Dアバターを動かすソフトです。
しかし、追加モジュールを購入することで、Live2Dで作成したキャラクターモデルをアバターとして使えるようになります。
他にも、VTube Studio や 3tene など、VTuberを動かす目的で使うソフトは大抵の場合 Live2D に対応しています。
そのため、表情トラッキングして2Dキャラクターモデルを動かすなら Live2Dが推奨されます。
動画やGIF画像の作成
Live2Dは動くイラストを作成するだけでなく、アニメーションを作成することができます。
Live2Dで作成したモデルを動かし、映像作品が作れます。
公式でも短編アニメが作られています。
そして、作成したアニメーションは動画やGIF画像として書き出すこともできます。
動画はYouTubeなどの動画サイトに投稿できます。
GIF画像はバナーなどに使えば、動きのあるバナー画像になります。
ゲームなどに使える立ち絵の作成
最近はキャラクターの立ち絵が動くゲームも多くなっています。
生き生きと動くキャラクターはとても魅力的ですよね。
Live2Dで作ったキャラクターモデルは、ゲームやWebGLのイラストとして使うことも可能です。
Unityなどの制作ツールに対応したSDKを利用すれば、キャラクターモデルを素材として利用できるようになります。
Live2Dでできること
Live2Dを使えばイラストを動かせるというだけでは、イメージが掴みにくいかもしれません。
そこで、具体的にLive2Dを使ってする作業について、少し詳しく説明していきます。
イラストに動きのパラメータを設定できる
Live2Dで動きを付けるというのは、動きを設定するパラメータを作成することを指しています。
パラメータの数値を変更することでキャラクターモデルが動かせるようにします。
たとえば、「目の動きX」というパラメータを作ったとします。
そして、「目の動きX」が-1のときは目を左に移動させ、+1のときは目を右に移動させるように設定できます。
そうすることで、目の動きXの数値を変えれば目が左右に動かせるようになります。
さらに、他のパラメータと組み合わせることで、目を上下左右に動かせます。
「目の動きY」を作り、目が上下に動くよう設定すればいいのです。
また、1つのパラメータで複数のパーツを動かせます。
なので、「ポーズ」というパラメータを作って、手や足を動かしてポーズをとらせることも可能です。
一連の動きをアニメーションとして作成できる
キャラクターモデルに動きを付けたら、そのモデルや画像などの素材を使ってアニメーションを作成できます。
素材はタイムライン上に複数配置できるので、複数のキャラクターが登場するアニメーションを作ることも可能です。
モデルの不透明度やパラメータの数値を、どのタイミングで変化させるのかも指定できます。
パラメータの設定を変えていくだけで、ポージングするアニメーションが作れます。
また、キャラクター単体の動きをアニメーションで作成し、VTuberとして動かすときにアニメーションを実行するという使い方もできます。
むしろ、アニメーション機能はこのために使われることが多いでしょう。
物理演算で自然な揺れを表現できる
髪やアクセサリーの揺れを表現するには、物理演算が利用できます。
物理演算を設定することで、ゆらゆらと揺れる動きを付けられます。
物理演算というと難しそうに感じるかもしれません。
しかし、入力するパラメータと出力するパラメータを選択するだけでも物理演算の動きは実装できます。
たとえば、顔を横に向けるパラメータを入力パラメータに、髪が揺れる動きのパラメータを出力パラメータに設定してみます。
すると、顔を横に向けると髪が揺れる、という物理演算の動きができあがります。
あらかじめ設定されているプリセットを使えば、揺れ方を調整する必要がないので、思ったより簡単に感じるかもしれません。
もし揺れ方に違和感を感じたら、細かく設定することも可能です。
他のアニメーションソフトとは何が違うのか?
Live2Dの一番の強みは、パーツの形状を大きく変形できる点にあります。
Live2Dでは、顔の向きによって輪郭を変えるといった細かい変形が簡単に行なえます。
1つのイラストを基準として動きを付けるのに向いているといえます。
それに対し、アクションゲームのキャラクターのような動きをさせるのは、Live2Dには向かないでしょう。
というのも、Live2Dでもそういった動きを付けること自体は可能ですが、細かい調整など手間がかかります。
つまり、激しく動かず細かい変化をつけたいキャラクターモデルを作成するときに、Live2Dの強みを活かせるということです。
ゲームの会話シーンで使う立ち絵などが当てはまりますね。
VTuberを作るならLive2D!
記事の内容をまとめると、以下のとおりです。
- Live2Dは動くイラストや動画が作れる
- Live2Dは、作ったパラメータの数値に対する動きを設定するソフト
- Live2Dは、イラストそのままを形状変化させるのに向いている
これらの特徴に加えて、表情トラッキングソフトに対応している場合が多いという理由で、VTuber作成に使われることが多いのがLive2Dです。
そういった背景もあり、Live2Dで作成したVTuberのキャラクターモデルは、nizima のようなサイトで売買されているほどです。
ということで、VTuberのキャラクターモデルを作成するなら Live2D を使うのがオススメ、です!
無料版もあるので、興味があれば触ってみましょう。